トロンフォーラム

μT-Kernel 3.0の仕様書とソースコードを一般公開

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μT-Kernel 3.0の仕様書とソースコードを一般公開
~IoTエッジノード向け、高性能で軽量な世界標準RTOS~

オープンソース、オープンデータおよびオープンAPIで、組織や応用に縛られないオープンIoTの実現を目指す、TRONプロジェクトの推進母体であるトロンフォーラム(東京都品川区、会長:坂村健・東洋大学情報連携学部INIAD学部長)は、IEEE(米国電気電子学会)の定めるIoTエッジノード向け世界標準OSの仕様「IEEE 2050-2018」に対して、完全上位互換になる、μT-Kernel 3.0の仕様を策定し、仕様書とソースコードをGitHubとトロンフォーラムのWebサイトから2019年12月11日(水)に一般公開します。

「IEEE 2050-2018」は、以下の要件を満たすべく、TRONプロジェクトのメンバーがIEEEに協力して策定した日本発の世界標準仕様です。

  • 多くのIoTデバイスを構成する小規模組込みシステム
  • 実装の最適化やカスタマイズが容易
  • 移植性や流通性の高いミドルウェアとデバイスドライバ
  • 16ビットを含むシングルチップマイコン、MMU無し、小容量のROM/RAMでの動作

これに対して、μT-Kernel 3.0は、以下の特徴を持っています。

  • IEEE 2050-2018規格に準拠し、かつ、μT-Kernel 2.0と高い互換性を維持しています。
  • ソースコードの全面見直しにより、最新のマイコンへの移植性が高まりました。
  • 特定の開発ツールに依存せず、様々な開発環境で使用できます。

 μT-Kernel 3.0のソースコードはT-Licenseに基づきオープンソースとして公開されます。12月11日に第一弾として公開されるソースコードでは、対象のハードウェアをARM Cortex-M3マイコン搭載のIoT-Engineとしています。今後、トロンフォーラムでは対応するマイコンや開発環境の展開を進めていく予定です。また、会員企業のパーソナルメディア株式会社、ユーシーテクノロジ株式会社などが各社の様々なマイコンや開発環境に移植を行っていきます。

トロンフォーラム会長の坂村健は次のように述べています。
「世界で最も使われているTRON仕様リアルタイムOSの最新版がμT-Kernel 3.0です。今回、トロンフォーラムの公式webサイトから全世界に対して仕様やソースコードを公開するμT-Kernel 3.0は、従来のμT-Kernelとの互換性に加えて、IEEEの世界標準仕様に準拠しており、今後さまざまな組込み機器に数多く利用されることを期待しています。」

この発表に関連し、2019年12月12日(木)に東京ミッドタウンで開催される2019 TRON Symposium-TRONSHOW-の「μT-Kernel 3.0」セッション(10:15 - 11:45)において、μT-Kernel 3.0仕様の詳細と各社の取組などを紹介します。

TRONSHOW公式webサイト
https://www.tronshow.org/

【本件に関するお問い合わせ先】
トロンフォーラム(柏・山田)    
Email:press@tron.org


発表資料のPDFはこちら


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