トロンフォーラム

TRONWARE VOL.202 カーボンニュートラル

TRONWARE VOL.202 カーボンニュートラル

坂村会長が編集長を務めるTRON & オープン技術情報マガジンのTRONWAREは、最新号となるVOL.202を8月16日(水)に発売いたします。

本号の特集は「カーボンニュートラル」です。トロンフォーラム幹事会員のパーソナルメディア社から2023年9月に発売される「未来省」(著:キム・スタンリー・ロビンスン、解説:坂村健、翻訳:瀬尾具実子)は、気候変動フィクションと呼ばれるジャンルのSF小説です。物語の中に気候に関する科学的な事実を取り入れ、読者に対して気候変動問題への認識やその解決策への模索を提起するものが多いです。今回のTRONWAREの特集「カーボンニュートラル」では、「未来省」の解説を担当した坂村会長が、本書の読みどころを詳しく解説するとともに、本書を読むうえでの背景知識として気候変動問題の用語を解説した読書ガイドを用意しました。

2015年に採択されたパリ協定では、世界的な平均気温の上昇を、工業化以前に比べて2度より十分低く保つとともに1.5度に抑える努力を追求することや、今世紀後半に温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と吸収源による除去量との間の均衡を達成することなどを合意しています。いわゆる「2050年カーボンニュートラル」というこの目標の達成には、組込みシステムの効率化で大いに貢献できます。IoTの利活用で家庭用電化製品のスマート化を通じてエネルギー消費を最適化したり、産業施設での設備運用の効率化を行ったり、多くのスマートシティ実現用の技術で都市の炭素排出量を削減したりすることに、組込みシステムの技術が役立ちます。

2022 TRON Symposium -TRONSHOW-のテーマにもなった、NTTが推進する「IOWN」技術も、光技術で情報処理を行うことで電力効率を高めることによって、エネルギー消費の削減に寄与することになります。また、より環境に優しい「グリーンソフトウェア」や、「グリーンソフトウェアエンジニアリング」と呼ばれる技術を紹介。組込みシステムを開発する際にこうした技術を意識することによって、単独ではごくわずかな効率化であっても、多数のデバイスとして採用されることを通じてエネルギー消費の削減に寄与できることを紹介しています。

この他、好評の連載記事「micro:bitでμT-Kernel 3.0を動かそう」は第7回「LEDのダイナミック点灯」、誌上セミナー「μT-Kernel 3.0でIoTエッジノードを作ろう」は第8回「センサーノードの完成」です。TIVAC Informationでは「CISAのSecurity-by-Desing and-Default宣言」を紹介しました。

TRONWARE VOL.202の詳細は以下をご参照ください。
https://www.personal-media.co.jp/book/tw/tw_index/379.html

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