トロンフォーラム

トロンフォーラムメールマガジン | 2021年もTRONプロジェクトをよろしくお願い申し上げます

トロンフォーラムメールマガジン | 2021年もTRONプロジェクトをよろしくお願い申し上げます

トロンフォーラムが毎月お送りするメールマガジンの2021年1月号をお送りします。

2020年のTRONシンポジュウムは、ネットとリアルのハイブリッドで無事開催する事ができました。今回のテーマは「ニューノーマル」。コロナ禍に対して情報通信技術のできること、教育や社会がどのように変わるべきか、どのような技術が有望か──多くの興味深い講演や討論が行われ、それを多くの方にネットでも見ていただけました。

「IEEE 2050-2018」の発展版「μT-Kernel 3.0」も公開できました。トロンフォーラムのウェブサイトから提供するだけでなく、「GitHub」でもソースコードを公開することで、多くの方々が利用しています。昨年末には、TRON OSで制御された「はやぶさ2」が、初代のようなトラブルもなく、世界で初めてのサンプルリターンを成功させました。

また、私が会長を務める公共交通オープンデータ協議会では、鉄道、バス、航空、フェリーといった交通事業者から提供されたデータをオープンデータとして公開する事業を推進しています。データ利用も増えており、最近ではGoogleをはじめとした影響力の強いサービスでもデータが使われるようになっています。

TRONシンポジウムではハイブリッド開催の結果、リアルだけのときよりネットも含めた「来場者」の総数は多くなりました。それもまた「ニューノーマル」の一面です。テレワークやオンライン診療の一般化、印鑑や紙書類、行政での対面規制の見直し、マイナンバー利用分野拡大の検討など──従来、前例墨守で進まなかった日本社会のDXが一挙に進もうとしています。

今は多くの悲劇・困難があるものの、災い転じて「ハッピー・ニューノーマル」と言えるように──そういう反撃の2021年にしたいと強く期待しています。

2021年もTRONプロジェクトをどうぞよろしくお願い申し上げます。

坂村 健

「2020 TRON Symposium-TRONSHOW- ニューノーマル」 ご来場、ご聴講いただきありがとうございました

「2020 TRON Symposium-TRONSHOW- ニューノーマル」が、2020年12月9日(水)-11日(金)、東京ミッドタウンホール(東京・六本木)で、米国IEEE Consumer Technology Societyとの技術協賛のもと、「ニューノーマル」をテーマとして開催いたしました。今回のTRONSHOW2020は、新型コロナウイルスの感染が続く中、東京ミッドタウンのリアル会場とオンラインによるバーチャル会場とを融合させたDX(デジタルトランスフォーメーション)の実践の場としてハイブリッド開催を行いました。

坂村健TRONプロジェクトリーダー・INIAD(東洋大学情報連携学部)学部長による基調講演「ニューノーマル-2020年TRONプロジェクトと今後の展望-」をはじめ、多くのセッションが開催されました。これらのセッションについては、リアル会場での開催終了後も、来場者登録をされた方が24時間閲覧できるように公開されました。

また、リアル会場では出展各社によるIoT-Engine、T-Kernel、ITRONといった組込みOSや、uID関連の製品やサービス、オープンデータ関連の展示などが行われました。これらの展示の様子は、出展各社からの出展内容紹介として、オンラインでも紹介されました。なお、この出展者による展示内容を紹介するビデオは、今月末まで公開予定です。どうぞお早めにご覧ください。

TRONSHOW公式webサイト
https://www.tronshow.org/

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μT-Kernel 3.0の新バージョン(v3.00.03)をGitHubからプレリリース

トロンフォーラムは2020年12月9日(水)に、μT-Kernel 3.0の新バージョン(v3.00.03.B0)をGitHubからプレリリースしました。

本バージョンではv3.00.02から以下の点が変更されています。

  • 対象ハードウェアにSTM32L4 IoT-Engineを追加
  • 以下のデバイスドライバのサンプルコードを追加
    STM32L4用 シリアル通信、A/D変換、I2C通信
    RX231用 I2C通信
  • その他、各種改善など

GitHubの以下のURLからソースコードおよびドキュメント一式が入手可能です。

本バージョンは、評価期間を経たのち、正式版にマージされる予定です。
https://github.com/tron-forum/mtkernel_3/releases

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1月14日及び15日にパーソナルメディアがT-Kernelセミナーを開催

トロンフォーラム幹事会員のパーソナルメディアでは、T-Kernelを使った開発について、より詳しく学びたい方を対象に、有料の実習セミナーを実施しています。

1月14日(木)に実施する「T-Kernel導入実習セミナー」では、T-Kernelの基礎から、ソフトウェア部品の組合せ、メモリモデル、デバッグ手法などを説明したうえで、プロセスベースおよびT-Kernelベースのソフト開発からデバッグまでの流れをご体験いただきます。

1月15日(金)に実施する「T-Kernelドライバ開発実習セミナー」では、T-Kernelのデバイスドライバの開発を担当されるT-Kernel経験者を対象に、ドライバの内部構造およびインタフェースなどを説明します。また実習を通じて、ドライバの開発の流れを一通りご体験いただきます。各セミナーの詳細につきましては、以下の公式webサイトをご参照ください。

パーソナルメディア セミナー紹介ページ
http://www.t-engine4u.com/seminar/index.html

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2月15日-17日にルネサス エレクトロニクスがμITRONを用いたリアルタイムOS入門コースを開催

トロンフォーラム幹事会員のルネサス エレクトロニクスでは、マイコン応用システムにリアルタイムOSを導入するための基礎知識が習得できる「リアルタイムOS入門コース」を開催しています。μITRON4.0仕様に準拠したOSをRX62Nトレーニングボードで動作させる実習形式の3日間コースのセミナーで、イベントの通知や時間要件にあわせた並行処理を実現するマルチタスクプログラミング技術についてわかりやすく解説します。

リアルタイムOSをご利用される方、導入をご検討されている方が対象で、受講にあたってマイコンの基礎知識とC言語の基礎知識が必要です。

同社では現在、受講申し込みを受付中です。費用はお一人様49,500円(税込)です。本セミナーの詳細及び受講のお申し込みは以下の公式webサイトをご参照ください。

■ルネサス半導体セミナー リアルタイムOS入門コース
2021年02月15日(月)~ 02月17日(水) 9:30~17:00 豊洲会場(豊洲フォレシア)
https://www.renesas.com/jp/ja/support/training/seminar/
individual/basic-technology-seminar/rtos-intro-course

「第4回東京公共交通オープンデータチャレンジ」期間を延長して開催中

公共交通オープンデータ協議会(会長 : 坂村 健 INIAD 東洋大学情報連携学部 学部長)では、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、現在開催中の「第4回東京公共交通オープンデータチャレンジ」について、コンテストの応募期間を2021年10月15日まで、また、実施期間を2022年1月31日まで延長して開催中です。

公共交通オープンデータ協議会は、世界一複雑とも言われる「東京」の公共交通を、訪日外国人の方、障碍を持つ方、高齢者の方を含む、誰もがスムーズに乗りこなせるようにすることを目指し、公共交通データのオープン化を進めてきました。

第4回チャレンジでは、多様な来訪者が訪れる2021年の東京におけるスムーズな移動と快適な滞在を実現するアプリケーションを、広く募集しています。首都圏の主な鉄道、バス、航空に関する時刻表や運行情報、ロケーション情報を提供中です。

こうした交通系のデータだけでなくKDDIから提供いただいた「位置情報統計データ」、ドコモ・インサイトマーケティングから提供いただいた「モバイル空間統計データ」、Agoopから提供いただいた「メッシュ型流動人口データ」、「ポイント型流動人口データ」、さらにドコモ・バイクシェアから提供いただいた「バイクシェアサービスのポートデータ」といった各種データも提供中です。

第4回チャレンジは賞金総額が300万円となり、これまでのチャレンジの賞金に比べて増額されただけでなく、規約に従ってご利用いただくことで、営利目的でのデータ利用も可能となりました。この機会に是非、本チャレンジへの参加をご検討ください。

なお、東京公共交通オープンデータチャレンジで提供されるデータの配信技術には、uIDアーキテクチャが採用されています。第4回チャレンジの詳細は、以下のページをご参照ください。

第4回東京公共交通オープンデータチャレンジ
https://tokyochallenge.odpt.org/

odc

T-Kernel/ITRONの採用事例募集中

トロンフォーラムでは、T-KernelやITRONの採用事例を募集中です。T-KernelやITRONを採用された事例をご紹介いただける場合は、入力フォームにご記入ください。T-KernelやITRONは、航空宇宙分野から産業機器、カーナビ、多機能プリンタ、電子楽器、デジタルカメラなど、さまざまな分野で多くの採用事例があります。

お送りいただいた採用事例は、トロンフォーラムのwebサイトやメールマガジンでご紹介させていただいたり、坂村会長の講演やTRONプロジェクトの技術情報誌「TRONWARE」などでご紹介させていただいたり、トロンフォーラムが主催または共催、協賛するイベント等でご紹介させていただく予定です。

是非、この機会に採用事例をご紹介ください。詳しくは以下のページにある入力フォームをご参照ください。
https://www.tron.org/ja/tron-project/provide-the-use-case/

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