トロンフォーラム

2016年もTRONプロジェクトをよろしくお願い申し上げます

TRONプロジェクトでは1984年のプロジェクト開始当初からオープンアーキテクチャを標榜し、組込みコンピュータの基本となるオペレーティングシステムのソースを公開し、誰でもが使えるようにしてきました。そして、様々なモノにコンピュータが組み込まれ、それらがネットワークに接続されて互いに協調して現実世界を最適制御するというコンセプトをゴールとしてきました。以来30年が経過し、今、IoT―まさにTRONプロジェクトで30年前に提示した世界―が実現の直前まで来ています。

昨年12月に開催した2015 TRON Symposium では、オープンなIoTの実現のために、API(Application Programming Interface) を公開して、いろいろな機器が相互に接続できるというだけではなく、オープンサービスとしてサービス連携をするためのフレームに関する新たな取り組みも紹介しました。

昨年の5月には、こうした30年にわたる成果が評価され、スイスのジュネーブで国連の機関である国際電気通信連合(ITU: International Telecommunication Union)の創立150周年記念式典で、インターネットの基盤となるTCP/IPを開発したロバート・E・カーン氏や世界初の携帯電話を開発したマーティン・クーパー氏などとともに ITU150 Award という名誉ある賞をいただきました。永年にわたり、TRONプロジェクトにご支援、ご協力をいただいた多くの皆様に感謝いたします。

2016年もTRONプロジェクトで30年前に提示した世界を実現し、人々の生活環境向上に微力ながら貢献したいと思います。皆様のご多幸をお祈りするとともに、引き続き、より一層のご支援をお願い申し上げます。

坂村 健

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