トロンフォーラム

食品トレーサビリティ講習会(2019年度東京会場)

食品トレーサビリティ講習会(2019年度東京会場)

トロンフォーラムは、11月27日-28日に東京大学ダイワユビキタス学術研究館(東京・本郷)で食品トレーサビリティ講習会(2019年度東京会場)-食品トレーサビリティの原理とucodeを使った実践-を開催します。本講習会は、東京大学大学院情報学環 学際情報学府 総合分析情報学コースとの共同主催、坂村健トロンフォーラム会長が学部長を務めるINIAD、研修セミナーなどを専門に行う京都大学出資の京大オリジナル株式会社および講師団を中心とする食品トレーサビリティ研究会との共催のもとで実施します。

本セミナーは、新山陽子・京都大学名誉教授/立命館大学食マネジメント学部教授を会長として食品トレーサビリティの専門家を中心に活動する「食品トレーサビリティ研究会」および坂村会長による講義と、トロンフォーラム講師陣による実習とで構成されており、食品トレーサビリティの原理と最新の知識を普及させるとともに、食品トレーサビリティの管理者やアドバイザーなど専門家の育成を目的に開催しています。

本セミナーでは、坂村会長が「さまざまな情報媒体とユビキタス」と題して食品トレーサビリティにユビキタス・コンピューティング技術を導入する際の考え方を解説します。また、食品トレーサビリティの原理の講義や豊富な事例紹介を通じて、トレーサビリティの仕組みをつくる能力、初級程度の研修会の講師を務める知識が獲得できるようにします。さらに、食品流通におけるトレーサビリティにすぐ利用できるユビキタス・コンピューティング技術による実践的な事例演習も行います。

開催要領
日時

11月27日(水) 9時50分~19時30分
11月28日(木) 10時00分~16時30分

会場

東京大学本郷キャンパス ダイワユビキタス学術研究館
https://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_14_04_j.html

主催

東京大学 大学院情報学環・学際情報学府 総合分析情報学コース
トロンフォーラム

共催

INIAD
京大オリジナル株式会社
食品トレーサビリティ研究会

後援

一般社団法人 食品需給研究センター

協賛

株式会社 昭和堂

趣旨

近年、日本、欧州やアメリカなどで、生肉や野菜、浅漬けなど加工品の食中毒菌汚染により、死者を含む被害者をだす例が続いています。このような事故の際にトレーサビリティは大きな機能を発揮します。健康への影響の広がりを食い止めるには、迅速な回収、汚染源の特定が必須であり、そのための確実な食品の追跡・遡及が求められます。回収が必要になるケースは身近に発生しています。

欧州連合やアメリカでは、すでに、食中毒や食品汚染事故に備え、食品の移動を把握する基礎的なトレーサビリティの確保が広い範囲の事業者に義務化されています。しかし、日本では、牛・牛肉、米・米製品以外は自主性にまかされ、これまで食品衛生管理措置の導入とあわせて取り組まれてきましたが、完備されたとは言い難い状態にあります。そのようななかで、すべての事業者への普及のために、農林水産省ホームページにおいて、『実践的なマニュアル』総論、各論(製造・加工、卸、小売、外食、漁業編、農業編、畜産編)、各論各映像が公表されています。

本講習会では、食品トレーサビリティの原理、ユビキタスの考え方、食品衛生管理の講義とともに、ケースメソッドを導入し、ucodeを利用して食品ロットの識別とトレーサビリティを行う、実践的な演習を行います。 昨年度に続き今年度も食品事故に備える危機管理対応、食品事業者のトレーサビリティ導入や従業員のトレーニングの事例の講義を行います。これらによって、食品トレーサビリティの仕組みをつくる能力、初級程度の研修会の講師を務められる能力や知識が獲得できるようにします。

日程は、1日または2日間とし、参加しやすくしています。民間認定ですが、試験を実施し、「食品トレーサビリティ管理士(初級)」、「食品トレーサビリティ管理士(ユビキタス情報管理)」の資格を授与します(詳細は後述)。修了者には、全員に修了証書を発行しています。確実な習得のために、教材や演習方法の改善を進めており、合格率が向上しています。

本講習会は、食品トレーサビリティの管理者やアドバイザーなど専門家の育成を目的としています。企業や農場で品質管理・保証を担当する方々、国や地方自治体の立場で指導にあたる方々、農協同組合や団体・協会、情報システム会社などで支援にあたる方々にはぜひ受講ください。

研修対象

食品関連企業の品質管理・品質保証担当者、地方自治体・農協の食品安全対策担当者、農林水産省・農政局職員、団体・協会の職員、農業経営者、研究者、学生など

受講定員

全カリキュラム 50名

受講料

全カリキュラム 税込30,000円
講義のみ(1日目のみ)税込15,000円
実習のみ(2日目のみ)税込18,000円 
学生の方は事務局までお問い合わせください。
(他にテキスト代税込2,600円が必要です。)


受講料は、申し込み後、受講者決定通知を送付します。通知書をお受け取りいただいた後、指定の銀行口座に振り込んでください。 一度納付された受講料は、欠席の場合など理由を問わず返還することができませんので、ご注意ください。

申し込み方法

a)申込み期間
2019年11月25日(月)まで
(定員になり次第、締め切ります。ただし定員に満たない場合は申込み期間終了後も受け付けます。)


b)申込み手続き
申込書(PDF)
申込書(PDF)にご記入のうえ、以下へ電子メールでお申込みください。PDFでの送信ができない場合は、同じ内容をメール本文に記載してお申込みください。

〒141-0031 東京都品川区西五反田2-12-3第一誠実ビル9F
トロンフォーラム事務局 食品トレーサビリティ公開講座係
Email: office@tron.org


c)申込みの受理
受講者決定通知及び講習会案内を電子メールでお送りします。


d) 講習料納入方法(銀行振込による)
銀行・支店名:三菱UFJ銀行 五反田支店
口座名義:トロンフォーラム
(フリガナ:トロンフォーラム)
口座種別:普通預金
口座番号:2035441

※講習料のお振込は2019年11月21日(木)までにお願いいたします。
※振込み手数料は自己負担です。領収書は発行しません。銀行振込書が領収書に代わるものですから大切に保管してください。また、 振込はできるだけ銀行窓口で行ってください(備考欄には公開講座受講料と記入してください)。 ※当事務局でお客様のお振込みを確認できない場合、上述したお客様のお手元にある振込み時の領収書(写)を、当方に郵送していただくか、FAX(03-5437-2399)まで送信していただく場合があります。

 

宿泊宿泊を希望される方は各自で手配してくださるようお願いします。
その他講習会についてのお問い合わせは上記「公開講座係」宛にお願い します。
食品トレーサビリティ講習会(2019年度東京会場)の講習内容と講師
プログラム(敬称略)
11月27日(水)講義

9:50~10:00

開講式

10:00~10:40

「食品トレーサビリティの役割と考え方」
立命館大学教授(京都大学名誉教授) 新山陽子

これまでの食品事故からトレーサビリティの必要性を明らかにし、トレーサビリティを考える上での留意点、トレーサビリティの定義とレベルなど、基本的考え方を説明する。

10:50~12:20

「食品トレーサビリティの原理」 
立命館大学教授(京都大学名誉教授) 新山陽子

トレーサビリティを確保するために事業者が実施すべき、目的の設定、識別と対応づけ、検査、記録保管、情報提供について解説し、トレーサビリティの基本原理についての理解を進める。

12:20~13:20

昼食(各自でおとりください)

13:20〜14:10

「さまざまな情報媒体とユビキタス」  
INIAD学部長(東京大学名誉教授) 坂村健

電子情報システム利用の将来像を講じる。物を識別するためのコード体系、それを格納するICチップ等の情報媒体、情報の互換性を確保するユビキタスコンピューティングの考え方を解説する。

14:20〜15:00

「食肉の衛生管理、トレーサビリティの仕組みづくりと運用」 
伊藤ハム(株)田代俊文

トレーサビリティ運用の具体例として、食品衛生管理とあわせ、どのように仕組みをつくり運用してこられているのか、職員のトレーニングも含めて全社的な取り組みについてお話いただく。

15:00~15:20

休憩

15:20~16:05

「食品安全・衛生管理の考え方」 
大阪樟蔭女子大学准教授 工藤春代

食品安全確保のためのリスクアナリシスの考え方と枠組みを解説する。さらに、一般衛生管理、HACCPを含む事業者レベルの食品衛生管理システムの基本的考え方を解説する。

16:15~17:00

「過去の重大事故から学ぶ、食品企業の危機管理」
(一社)食品需給研究センター 山本祥平

食品事故発生時に迅速に対応するための事前準備と事故時の対応手順を解説し、危機管理の知識とトレーサビリティの役割を述べる。

17:10~17:55

「トレーサビリティシステム基本構想書と実施計画の作成」
(一社)食品需給研究センター 酒井純

フードチェーンを通したシステムの「基本構想書」、各事業者の「実施計画」の作成について解説する。地理的表示保護制度や、EUや米国への輸出に必要な規制への対応についても説明する。

18:10~19:10初級資格認証のための試験(40分間)および解説

19:10~19:30

閉校式(修了証書授与)

11月28日(木)実習(適宜、休憩を取ります。)

10:00~16:00

「すぐに始められる、ucodeを用いたトレーサビリティシステム」
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 新堂克徳

世界共通物品番号・世界共通場所番号である、ucodeを用いた食品トレーサビリティシステムを用いて実践します。実際に食品にucodeを割り当て、フードチェーンに各段階で発生する様々な情報 を保存し、後からその履歴をトラッキングする演習を行います。また、ロットの統合や分割といった典型的な処理の過程についても学びます。明日からでもすぐはじめることができるように、丁寧な講習を行います。

なお、実習の時間内に「食品トレーサビリティ管理士(ユビキタ ス情報管理)」の演習問題に取り組んでいただきます。

16:00~16:30

修了式

※なお、プログラムには、部分的に変更があるかもしれませんので、ご了承ください。

食品トレーサビリティ講習会の検定段位の運営について
検定段位

「食品トレーサビリティ管理士」検定を実施し、下記の検定段位を認定するものとする。
「食品トレーサビリティ管理士(初級)」(京都会場、東京会場とも)
「食品トレーサビリティ管理士(中級)」(京都会場のみ)
「食品トレーサビリティ管理士(ユビキタス情報管理)」(東京会場 のみ)

講習と講義(東京会場)

講習
1日目(講義約5時間) 
2日目(実習約5時間)

試験
1日目講義に対する筆記試験
2日目実習に対する実習試験

段位の認定条件
  1. 初級は、1日目講義を受講し、それに対する筆記試験に合格した者
  2. 中級は、1日目筆記試験に合格し(または既に初級をもち)、2日目演習を受講し、演習試験に合格した者
  3. ユビキタス情報管理は、1日目筆記試験に合格し(または既に初級をもち)、2日目実習を受講し、実習試験に合格した者

※1年目に初級を取得し、2年目に中級やユビキタス情報管理を取得するという、検定段位の積み上げが可能です。
※したがって、中級やユビキタス情報管理については、1日目、2日目を同一講習会で受講しても、別の年度の講習会で受講しても構いません(すでに初級をもっている方も、中級やユビキタス情報管理を取得する際には、再度1日目の講義を受講されることをお勧めします)。
※初級検定段位は、京都会場、東京会場ともに共通です。どちらの会場で取得されても構いません。


IMG_1267

Return Top