TRONSHOW2005
 
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TRONSHOW2005開催報告
ユビキタスショーケース

TRON電脳住宅
住宅とは、さまざまな人間が安全に、便利に、快適に暮らす舞台。TRON電脳住宅では、身の回りに埋め込まれたnT-EngineとpT-Engineの2種類コンピュータが、互いに連携し合って人間の暮らしをサポートします。ユビキタス社会が実現する未来の暮らしをちょっとのぞいてみませんか?

nT-Engineの連携による快適環境の実現
TRON電脳住宅に配置されたnT-Engineは、温度や明るさなどを測定するセンサを持っています。nT-Engine同士がネットワークを通して互いに連携し、センサによって取得された天候や明るさの情報を元に電気製品や窓を制御します。たとえば天気の良い日は天窓を開き、夜になると自動的にブラインドを下ろすというように、人間にとって快適な環境を作ります。

ユビキタス・コミュニケータによる機器の簡単制御
ユビキタス・コミュニケータ(UC)は、電脳住宅に配置されたコンピュータと人間とをつなぐ窓口となる携帯端末です。TRON電脳住宅では、UCを持った人間がどこにいるかを自動的に認識し、そのときに最も必要な情報をUC上に表示します。ソファに座ると、UCはテレビやエアコンのリモコンに早変わり。新しく買ってきた家電製品も、ネットワークに接続することで即、使用できます。

pT-Engineによる人、場所、モノの情報の取得
pT-Engineは、無線で通信を行う超小型のコンピュータです。これをさまざまな人、場所、モノにつけておけば、そのモノの情報や場所をネットワーク経由で取得することができます。つけたモノがどこに行ったか分からなくなっても、UCで指定すればpT-Engineが光ってお知らせします。

TRON電脳住宅

食品トレーサビリティシステム
このコーナーでは、ユビキタスID技術を用いた食品トレーサビリティシステムをご覧いただきます。
近年、食品事故の多発により、消費者からは食品の安全性の観点で、また生産、流通、販売の各事業者からは、万一の場合の危機管理および風評被害を防ぐ観点で、食品の生産履歴、流通履歴を正確に把握し、その情報をすぐにトレースできるシステムが求められています。ユビキタスID技術を使えば、生産〜流通〜販売〜消費の全てのシーンで、食品のトレース情報を効率的かつ有機的に取得し、素早く表示することが可能です。
生産現場では、作物の生産環境そのものをユビキタスコンピューティング化することにより、生産履歴を自動的に取得できます。また、流通、販売、消費の各現場においては、ucodeタグとユビキタスコミュニケータの組み合わせで、トレース情報の登録や表示が簡単に実現できます。
更にユビキタスID技術の最大の特徴は、ucode標準を使うことで、それぞれの事業者が個別にシステムを導入しても、最終的にはそれらが有機的に結びつき、皆が使えるシステムに発展させることが可能な点です。

食品トレーサビリティシステムの構成

ユビキタス「場所」情報システム
ユビキタス「場所」情報システムは、「場所に情報をくくりつける」をコンセプトとし、ユビキタスID技術を利用した情報システムです。
本システムは、国土交通省が中心となって、移動に関する情報を「いつでも、どこでも、だれでも」が利用できることを目標に進めている自立的移動支援プロジェクトの基本システムでもあります。このプロジェクトは平成16、17年度の2ヵ年にわたり兵庫県神戸市にて実証実験を行っていきます。
また、本システムを観光情報に応用した「ユビキタス観光ガイド」は、島根県津和野町にて実証実験が行われています。
今回の展示では、この本システムが実現する近未来の街を実際に体験してみることができます。
本システムの基本メカニズムは、全ての場所に固有の識別コードを割り当て、その識別コードから利用者に最適な情報を提供するということです。ここで言っている場所とは、単に緯度、経度、標高といった地理的な意味だけではなく、「YRPユビキタスネットワーキング研究所の6階の会議室」といった論理的に同じ意味を伴った一定の地理的空間を指します。よって場所の広さも一定ではありませんし、また、同じ地理的位置に対して複数の場所の概念が重層的に重なることもあります。そのため識別コードに座標を使用することは基本的にはできません。そこで場所の識別コードとして、ユビキタスIDセンターが提唱するucodeを使います。
場所へのucodeの付与は、RFIDタグや無線、赤外線などの各種マーカー(ビーコン)、アクティブタグ、そして各種の位置測位システムにより実現されます。ある特定の場所にucodeを与えられるものであれば、ハードウェアは限定されません。その代わり、すべてのucodeはユビキタスコミュニケータにより、直接または間接的に読み取ることができます。ユビキタスコミュニケータは、ucodeを基ににその場所に関する様々な情報を得ることができます。利用者は、ユビキタスコミュニケータを使用している限り、どのようにucodeが読み取られたかを気にする必要はありません。
ユビキタスコミュニケータによる情報の取得には、ユビキタスIDセンターのucode解決のメカニズムが原則として使用されます。また、このメカニズムは「場所」情報に限らず、全てのucodeに共通のものですので、様々な物の情報も同様に扱うことができます。
今回の展示では、屋内などの比較的狭い場所においての使用ということで、ucodeを場所に付与するのに主にRFIDタグと赤外線マーカーを使用しています。また、ネットワークは使用せず、ユビキタスコミュニケータがスタンドアローンで動作しています。
展示では以下のサービスを実演・展示を行っています。

(1) 点字ブロックによる視覚障害者のサポート
点字ブロックに内蔵されたRFIDタグを視覚障害者用の白杖の先端のリーダで読み取り、ユビキタスコミュニケータより音声ガイドにより案内を行います(写真1)。

(2) 車いす使用者のサポート
車いすの下部に取り付けたリーダで道上のRFIDタグを読み取り、ユビキタスコミュニケータからバリアフリー情報などを提供します(写真2)。

(3) 街や駅の情報提供
街の様々な場所に付けられたRFIDタグをユビキタスコミュニケータで読み取り、各種の情報を取得します(写真3)。また、街灯などに設置された赤外線マーカーより送られてくるucodeからも各種情報を得ることができます(写真4)。

(4) 観光ガイド
観光マップや観光地の各所のRFIDタグをユビキタスコミュニケータで読み取り観光ガイドを行います。観光ガイドは単なるガイドブックの電子化ではなく、動画や3Dマップなどユビキタスコミュニケータの機能を活用したものとなっています。

生体認証レジ
eTRONカードはセキュアなICチップを使ってつくられています。安全に暗号鍵を保持することができ、データの格納にも使えます。ユビキタスコンピューティング環境でのVPN応用につかうための鍵生成をおこなうなど、多種の応用に使うことができるように設計されました。
本展示では、最近注目をあびている生体認証技術の適用場面でどのようにeTRONカードが使えるかのデモンストレーションをおこないます。
キャッシュレジスタでのクレジットカード清算では、カード所有者本人かどうかのチェックをおこなうのは煩雑です。本デモンストレーションでは、清算カードとして使うeTRONカードを読み取り装置にかざしたあと、所有者本人であることを確認するために指紋認証ないしは静脈認証をおこなうことで本人確認を行ない清算をします。
認証に必要なデータはカード内部に格納されており、外部のデータベースに登録しておく必要はありません。
eTRONカードはこのようなプライバシーに関連する情報を安全に格納するために利用することが可能です。


貨物の個数管理や倉庫内での高精度3次元の貨物位置管理を実現
(株)日本郵船の100%子会社MTIが中心となり、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所の技術協力のもと、本年3月の実証実験を成功させました。
実験ではucodeタグ、T-Enigne、バーコードスキャナ搭載のユビキタス・コミュニケータが活用され、貨物の個数管理や倉庫内での高精度3次元貨物位置管理を実現しました。
今回は、倉庫オペレーションの一部機能のみをシステム化したが、今後、システム改良と実験を重ねることで、より高度な倉庫管理システムの構築が期待できます。
また将来、個々の貨物にICタグが貼り付けられることを想定したサプライチェーンにおけるICタグの活用も検討していく予定です。


大井物流センターにおけるICタグ実証実験の様子

ucodeタグを使った物流管理業務実証実験の紹介
ユビキタスIDセンター、富士ゼロックス株式会社、東京大学大学院情報学環・坂村研究室は、ucodeタグを利用して、事務機器に関する商品・消耗品の供給・回収等の物流業務の効率向上、お客様向けサービスの向上、環境の保護、資源の有効利用を目指した、物流管理業務実証実験を東京大学本郷キャンパスで11月1日より約2ヶ月間実施しています。
本実験では、富士ゼロックスが、東京大学・本郷キャンパスに配している事務機器、及びそれらに供給する商品・消耗品に、ユビキタスIDセンター標準のucodeタグ(ICタグ)を貼り、ユビキタスID基盤システムを介して、情報を管理します。
本コーナーでは実験のイメージを再現したものやパネル展示などをおこなっております。



農産物の物流管理応用
ユビキタスIDセンターでは、農産物をはじめとした食品にRFIDなどのucodeタグをつけることで、食品トレーサビリティを効率的に実現することに取り組んできました。それだけでなく、そのタグを使って食品の流通を格段に効率化することにも期待が寄せられています。そのために、RFIDを取り付けることを前提とした食品流通用の標準容器の形状、そこへのタグの取り付け方、また食品流通のためのEDIシステムの標準化といったことに取り組んでいます。特に、日本では、農産物や魚介類をはじめとして、「市場」という食品分野に特有の流通形態があり、これに合致した仕組みが求められています。現在、農産物流通を効率化するための検討を農林水産省や(財)食品流通構造改善促進機構、富士通株式会社と共同で進めており、平成17年2〜3月には東京大田市場において仮実証実験を実施する予定です。本TRONSHOW2005では、その仕組みや流れを紹介します。


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