トロンフォーラム

TRON PROJECT

TRONとは?

TRON(※)プロジェクトは、すべての技術情報が公開され利用することができるというオープン哲学に基づいて作られる組込み用リアルタイムアーキテクチャ開発プロジェクトで、1984 年に発足しました。開発は東京大学の坂村健教授を中心として、産学協同で進められています。

TRONプロジェクトの成果は、例えば自動車のエンジン制御、デジタルカメラや携帯電話などの情報家電といった民生分野の製品から、工場内の機械制御といった産業分野まで、さまざまな分野の組込みシステムに世界中で幅広く利用されています。

T-Engineプロジェクトは、組込み分野で20年以上の実績を持つTRONプロジェクトの技術をベースに、今までの成果を集大成し、欠点を改良することで、21世紀に現れた新しい応用に対応するために2002年に開始されました。

TRONプロジェクトは開始当初からオープンアーキテクチャを前面に掲げてプロジェクトを推進してきました。オープンアーキテクチャを元に開発されたコンピュータがあらゆる機器に組み込まれ、私たちの生活をサポートするユビキタス・ネットワーキング環境を実現します。TRONプロジェクトの最新成果である T-Engineもオープンの思想により作られています。

オープンアーキテクチャがなぜよいか?

あらゆる技術情報を公開(オープン)にすることによって多くの企業が自由に参加できるため、新しい技術を創造する速度が速くなります。これは、オープン基盤を製品開発の基盤にすることによって、従来の垂直統合型の開発モデルから、水平連携型開発モデルへの移行を推進することになるからです。

T-Engineでは仕様もソースコードもオープン

T-Kernelのソースコードは完全に公開されており、さらに複製、改変が自由です。T-Kernelでは、改変部分を秘密にしておくことができます。この考え方は、T-Licenseというライセンス規約にまとめられています。

国際標準化

TRONプロジェクトでは仕様やソースコードをオープンにするだけでなく、ITUやISOなどの国際標準化団体に積極的に標準仕様を提案し、基盤技術の国際標準化に貢献しています。

オープン×オープン=∞(無限大)

TRONプロジェクトは、開始当初からオープンを標榜して、実行してきました。近年では、TRONプロジェクト以外にもさまざまな技術がその成果をオープンにしています。TRONプロジェクトではこうしたオープンな技術と連携していくことにより、ユビキタス・コンピューティング環境の実現を加速させています。

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他のリアルタイムOSとの比較

米国に本部を置く世界最大の電気・電子関連の学会であるIEEEの中で、コンピュータ関係を取り扱うIEEE Micro誌で、μITRONとμT-Kernelも交えて、入手しやすいリアルタイムOSの機能を比較した記事があります。参考文献も充実していますので、元記事の要約を以下に引用します。

"Real-time operating systems have gained popularity in microcontroller- and processor-based embedded system design. This article discusses differences between RTOSs and generic operating systems, the advantages and disadvantages of using RTOSs for small microcontroller system development, and the benchmarking methods used for RTOSs. Benchmarking results for four RTOSs show no clear winner, with each RTOS performing better on some criteria than others."

ご興味のある方は以下の論文を御覧ください。
http://dx.doi.org/10.1109/MM.2009.86
http://ieeexplore.ieee.org/xpl/articleDetails.jsp?arnumber=5325154

(全文を読むにはIEEE Computer Society のデジタルライブラリ閲覧のできる会員になっている必要がありますが、要約、参考文献リストは読めます。)


(※)TRONとは The Real-time Operating system Nucleusの略です。

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